契約で設定した目的に従って、他人の土地を自分の土地のために使える権利
目的は、通行、眺望、日照など公序良俗に反しなければ何でも良いです。
契約によって発生するところが、囲繞地通行権とは違うポイント✨
あっちは当然に発生しますから。
自分の土地の利益(目的)のために他人の土地を使える権利
自分の土地を要役地といい、他人の土地を承役地という
要役地と承役地は隣接している必要もない
★付従性
地役権は要役地とセット(その土地のための権利だから)
所有権が移転したら、地役権も一緒に引っ付いてきます
地役権だけを売ったり・譲ったりは出来ないわけです
★不可分性
要役地または承役地が共有物で、その共有者の1人が自分の持分についてだけでも地役権を消滅させようとしても、それは出来ません。
また、要役地(承役地でも)が分割されたとしても、各々分割された要役地のために各々地役権は存続します。
食パンにまんべんなく塗られたジャムみたいです。
★時効取得
283条
地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。
子供の頃に私は自分だけの学校への近道のための手作り道路を隣のおウチの庭に作りました。
お隣さんも微笑ましく自分の庭を通って登校する私を眺めるだけ
あれから20年、もはや習慣となり今でもそこを通って出かけてます。
ずっと使われてて、それっぽい道路もある。
その気になれば地役権を時効取得できそうです(・∀・)ニヤニヤ
※共有者の1人が時効取得したなら、他の共有者も取得する
いつも私のうしろをくっついてた妹も同じようにその道をずっと使ってました
私は学んだばかりの知識を披露したく
お隣さんに地役権の話をしてみたらOKとの事、地役権ゲットです!
そして自動的に妹もゲットしちゃいました。(片方だけでもいい)
※逆にお隣さんが時効取得しそうな私たちを防ぐために、時効の更新事由にあたる措置をする場合は、私と妹の両方にしなければいけないのです。
※お隣さんが「ちょっと待ってくれ」と私に完成猶予事由があっても、妹のために時効は進行していきます。(片方だけ止まっても、もう片方は止まらない)
なんだか要役地には地役権って優しいです、でも承役地には厳しいです
★時効消滅
地役権は、20年間行使しない時は、時効により消滅します。
※共有者の1人が完成猶予又は更新したなら他の共有者にも効力を生ずる
私たちは就職をし家を出て、あの道はすっかり使われなくなってた
しかし、あと少しで時効消滅というところで私は実家に戻ってきました
そしてまた昔のように使い始めます。
妹は結婚しマイホームを建て、もう戻ってはこない。
でも妹の地役権は消えないまま、残っています。
やっぱり要役地には優しい地役権
293条
地役権者がその権利に一部を行使しないときは、その部分のみが時効によって消滅する。
実は学校用のほかに途中で分岐して秘密基地へつづく道もあったとします。
でも秘密基地は大昔になくなって、ずっとそちらへの道は使ってません。
さすがにその道の部分については地役権も消滅します。
ずっと使われてない部分に、もう私の目的はありません。
お隣さんには大事な自分の土地ですから、返さなきゃ。
最後はちょっとだけ承役地に優しい地役権
【民法】地役権

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